飲食店
SNSでバズれば売れる時代は終わる?飲食店の最大の広告は「顧客満足」だと考える理由
QSC Checker編集部
飲食店の集客について話すと、
「Instagramを強化しよう」
「TikTokでバズらせよう」
「インフルエンサーに紹介してもらおう」
「SNS映えする商品を作ろう」
といった話がよく出てきます。
もちろん、SNSは飲食店にとって重要な集客手段の一つです。
SNSをきっかけに多くのお客様が来店することもありますし、新しい店舗を知ってもらうためには非常に便利なツールです。
しかし、私たちは「SNSでバズらせること」を店舗経営の中心に置く考え方は、これからさらに通用しにくくなると考えています。
なぜなら、お客様が本当に知りたいのは、
「その店自身が何と言っているか」ではなく、「実際に行った人がどう感じたか」
だからです。
そしてSNSが普及した現在では、昔から存在していた「口コミ」の力が、以前よりはるかに大きくなっています。
昔から一番強かった広告は「口コミ」
SNSが存在しなかった時代にも、繁盛店はありました。
その店を知ったきっかけは、
「友達が美味しいと言っていた」
「会社の同僚に教えてもらった」
「家族が行って良かったと言っていた」
といった、人から人への口コミでした。
お店自身が、
「うちの料理は美味しいです」
と言うよりも、
実際に食べた友人から、
「あそこ、本当に美味しかったよ」
と言われた方が信用できます。
これは今も変わっていません。
変わったのは、口コミが伝わる範囲です。
SNSは「新しい口コミ」のインフラになった
昔の口コミは、基本的に身近な人へ伝わるものでした。
一人のお客様が感動しても、その話をする相手は家族や友人、職場の人など数人だったかもしれません。
しかし現在は違います。
料理がおいしかった。
スタッフの対応が素晴らしかった。
店がきれいだった。
想像以上に良い店だった。
そう感じたお客様が、Instagram、TikTok、Xなどへ投稿すれば、その体験が何百人、何千人、ときにはそれ以上の人へ伝わります。
つまりSNSによって口コミがなくなったのではありません。
むしろ、
昔から強かった口コミが、SNSによって増幅されるようになった
と考えることができます。
「店が発信する情報」と「お客様が発信する情報」は違う
店舗自身がSNSで、
「大人気です」
「絶品です」
「一度食べたらやみつきです」
と発信することもできます。
しかし、それは広告であることをお客様も理解しています。
一方、実際に来店したお客様が、
「本当に美味しかった」
「店員さんがすごく良かった」
「また行きたい」
と発信した情報は意味が違います。
第三者による評価だからです。
もちろん店舗自身による情報発信にも価値はあります。
新商品、営業時間、キャンペーン、店舗の世界観などを伝えるためにSNSは非常に便利です。
しかし、
自分で自分を褒める情報と、お客様が自発的に褒めてくれる情報では、受け手が感じる信用度が違う。
ここを理解しておく必要があります。
SNS集客の競争はこれからさらに激しくなる
SNSが集客に有効だと分かれば、当然みんなが始めます。
飲食店だけではありません。
美容、旅行、アパレル、EC、企業、個人、インフルエンサーなど、あらゆる人が同じ画面の中でお客様の時間を奪い合っています。
さらに広告も増えます。
投稿技術も上がります。
動画編集も高度になります。
AIを使えば、大量のコンテンツを作ることもできるようになります。
すると、単純に
「たくさん投稿すれば見てもらえる」
という競争はどんどん難しくなります。
情報量が増えれば増えるほど、受け手側も広告的な情報を見分けるようになります。
だからこそ、店舗自身が発信する量だけで勝負するのではなく、実際の顧客体験そのものを良くすることの価値が相対的に高くなると考えています。
バズで作った売上は「来店」まで
SNSで大きく話題になれば、一気にお客様が来ることがあります。
それ自体は素晴らしいことです。
しかし、SNSができる大きな仕事の一つは、
「その店を知ってもらい、一度来てもらうこと」
です。
そこから先は店舗の仕事です。
料理がおいしくなかった。
提供が遅かった。
スタッフの対応が悪かった。
トイレが汚かった。
写真で見た印象と実際の店舗が違った。
そう感じれば、せっかく広告費を使って集客しても、お客様は戻ってきません。
さらに現在では、その悪い体験さえSNSや口コミサイトで共有される可能性があります。
つまりSNSには、
良い店舗を広げる力もあれば、悪い店舗を広げる力もある
ということです。
集客より先に「来た人を満足させる」
例えば広告によって100人のお客様を新しく集客できたとします。
しかし、その100人の満足度が低く、ほとんど再来店しなければ、翌月も新しい100人を広告で集め続けなければなりません。
一方、来店したお客様が満足して、
また来る。
家族を連れて来る。
友人へ教える。
SNSへ投稿する。
口コミを書く。
という状態になれば、一人のお客様が次のお客様を連れてきてくれます。
だから店舗経営では、
「どうやって新しいお客様を連れてくるか」
と同じくらい、
「来てくれたお客様をどれだけ満足させられるか」
が重要です。
良いものは、お客様自身が宣伝してくれる
理想的な状態は、店舗が毎日、
「うちの店は素晴らしいです」
と言い続けることではありません。
お客様が代わりに言ってくれる状態です。
「この料理おいしい」
「接客がすごく良かった」
「めちゃくちゃきれいな店だった」
「また行きたい」
という体験を作る。
その結果として写真が撮られ、動画が投稿され、口コミが書かれる。
これならSNS集客と店舗改善は別々のものではありません。
良い店舗を作ること自体がSNS対策になります。
顧客満足度を上げることが最大の広告になる
では、お客様の満足度は何によって決まるのでしょうか。
価格、立地、ブランド、雰囲気など、さまざまな要素があります。
しかし飲食店の現場で毎日提供している基本的な価値は、
商品
サービス
店舗環境
です。
つまり、
Quality(品質)
Service(サービス)
Cleanliness(清潔さ)
というQSCです。
料理がおいしい。
適切な状態で提供される。
スタッフの感じがいい。
待たされない。
店内がきれい。
トイレもきれい。
こうした一つひとつの積み重ねが顧客体験になります。
だから私たちは、
顧客満足度を上げることは、店舗ができる最大の広告の一つである
と考えています。
広告をやめるという話ではない
ここは誤解してはいけません。
広告が不要という話ではありません。
新店舗をオープンしても、誰にも知られていなければ来店してもらえません。
SNS広告、検索広告、看板、グルメサイトなどを利用して、店舗の存在を知ってもらうことは重要です。
しかし広告の役割と店舗の役割を分けて考えます。
広告=お客様に知ってもらう・来店するきっかけを作る
店舗=来店したお客様を満足させる
そして満足したお客様が、
再来店・紹介・口コミ・SNS投稿
によって次のお客様につなげてくれる。
この循環を作ることが重要です。
広告費を増やす前にQSCを見る
売上が落ちると、
「広告を増やそう」
「SNSをもっと投稿しよう」
「インフルエンサーを呼ぼう」
と考えがちです。
しかし、その前に確認したいことがあります。
今来てくれているお客様を、本当に満足させられているか?
ということです。
QSCが低い状態で大量集客すると、悪い店舗体験をする人まで増やしてしまいます。
穴の空いたバケツに水を入れ続けるような状態になる可能性があります。
まず穴を塞ぐ。
そのうえで集客を増やす。
この順番が重要です。
QSCは「守り」だけではない
QSC管理というと、
「クレームを減らす」
「店舗を汚くしない」
「マニュアルを守る」
といった守りの管理に見えることがあります。
しかし、本来はもっと攻めの意味があります。
QSCを上げる。
↓
顧客満足度が上がる。
↓
再来店が増える。
↓
良い口コミが増える。
↓
SNSで紹介される。
↓
新しいお客様が来店する。
↓
そのお客様も満足する。
この循環ができれば、QSC改善そのものが売上を作る活動になります。
「バズる店」より「人に教えたくなる店」をつくる
SNS時代だからこそ、目指したいのは、
「どうすればバズるか?」
だけではないと思います。
それよりも、
「この店に来た人が、誰かに教えたくなるか?」
を考える。
料理を人に勧めたくなる。
スタッフの対応を誰かに話したくなる。
また連れて来たくなる。
写真を撮って投稿したくなる。
そんな店舗を作る。
昔なら、それが友人への口コミでした。
今なら、その口コミがSNSを通じて何百人にも届く可能性があります。
時代が変わっても、本質はそれほど変わっていません。
良い店をつくる。
お客様に満足してもらう。
そして、そのお客様が次のお客様を連れてきてくれる。
SNSは、その力を増幅してくれる道具です。
QSC Checkerで「広告される店」をつくる
QSC Checker(QSCチェッカー)は、飲食店や小売店などのQSCチェックから改善までをクラウドで管理するサービスです。
店舗ごとにQuality・Service・Cleanlinessを定期的に確認し、問題があった項目について改善タスクを設定。
改善報告から次回調査まで継続して管理できます。
SNS投稿を増やすためのツールではありません。
その前にある、
「実際に来店したお客様が満足できる店舗をつくる」
ための仕組みです。
広告によって一度来てもらう。
QSCによって満足してもらう。
そして、お客様自身がまた来たり、誰かに伝えたりしてくれる。
そんな店舗づくりをQSC Checkerは支援します。
まとめ|最大の広告は「また来たい」と思われる店舗をつくること
SNSはこれからも重要な集客手段です。
しかし、SNSでバズることそのものを目的にするのではなく、お客様が自然に発信したくなる店舗をつくることの方が本質的ではないでしょうか。
店舗が自分自身を宣伝する。
それだけではなく、
お客様が店舗を宣伝してくれる。
そのために必要なのは、一時的な話題性だけではありません。
商品を良くする。
サービスを良くする。
店舗を清潔にする。
つまりQSCを高め、顧客満足度を上げることです。
広告でお客様を連れてくることはできる。
しかし、そのお客様をファンにできるのは店舗です。
だからこそ、SNS時代になればなるほど、最後に重要になるのは店舗そのものの力だと私たちは考えています。
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